「シワをなくすのに、レチノールがいいって聞いたけど種類が多くてわからないな」
と、レチノールは知ってるけど、正しい使い方や効果を知らない方も多いのではないでしょうか?
間違った使い方をして効果が得られなかったり、逆に肌に悪かったりしては大変です。
本記事では、レチノールの効果や使い方についてわかりやすく解説しています。
おすすめのメーカーも紹介していますので、ぜひ最後までお読みください。
レチノールとは?成分と効果の特徴
レチノールとは「シワを改善する効果がある」として厚生労働省が承認した唯一の成分です。
化粧品や医薬部外品に含まれ、市販品もたくさんあります。
レチノールとビタミンA誘導体の違い
「レチノール」はビタミンAを指します。肌への浸透率が高く、化粧品に唯一の有効成分です。
また「ビタミンA誘導体」とは、レチノールの構造が変化した成分を指します。
ビタミンA誘導体には「トレチノイン・レチナール、レチニルエステル」など種類があります。
効能が高いトレチノインは、医薬品です。美容皮膚科など医師の診断がないと購入できません。
レチノイドの種類と特徴
レチノールとビタミンA誘導体をまとめて「レチノイド」と呼びます。
レチノイドには
- レチノール
- トレチノイン(レチノイン酸)
- レチナール
- レチニルエステル
などの種類があります。
特徴として
- 肌のターンオーバーを促進する
- 真皮のコラーゲンを増やす
- 皮脂を抑えトラブル予防
があるため「シワ・シミ・くすみ・ニキビ」を改善するなどの効果が期待できます。
トレチノインとレチノールの比較
トレチノイン(レチノイン酸) | レチノール(ビタミンA) | |
分類 | 医薬品 | 医薬部外品・化粧品 |
レチノールとの効果比較 | レチノールの50-100倍 | ー |
肌への効果 | 高い | 低い |
安定性 | 低い | 低い |
副作用(※) | 高い | やや低い |
レチノールクリームの効果と改善できる肌トラブル
レチノール配合のクリームでは大きく3つの効果が期待できます。
- シミ・シワへのアプローチ
- ニキビ改善と予防
- 肌のハリと保湿効果
順番にみていきましょう。
シミ・シワへのアプローチ
レチノールは、厚生労働省も認めた「シワ改善に有効」な成分です。
肌にハリや弾力をあたえる部分(真皮)でコラーゲンを増やし、ぷるぷるとした若々しい肌へと導きます。
また、皮膚のターンオーバーを促し、シミの元であるメラニンを追い出すため、シミ改善にも効果が期待できます。
しっかりと効果を感じるには、継続して2-3ヶ月間の利用が必要です。
加齢とともに自然と増えていくシミやシワを薄くしていくことはもちろん、若いうちから予防していくことが大切ですね。
ニキビ改善と予防
ニキビは皮脂の分泌が増えて、毛穴でニキビ菌が増えることが原因でできます。
レチノールが皮脂の分泌を抑え、肌の炎症を鎮めます。その役割からニキビの改善と予防にも効果が期待できます。
また残ってしまったニキビ跡にも効果的です。レチノールが肌の新陳代謝を促し、古くなった角質やメラニンを追い出し肌の色素沈着を防ぎます。
継続して2-3ヶ月塗り続けることで、効果が感じられます。
肌のハリと保湿効果
レチノールには、真皮のコラーゲンを増殖し、ヒアルロン酸の生産を促す役割があります。
コラーゲンが増えれば、ハリや弾力のあるぷっくらとした肌となります。保湿成分であるヒアルロン酸が増えるれば、みずみずしい肌が期待できます。
「乾燥した肌」は肌老化の原因です。レチノールを効果的に使えば、皮膚の乾燥を防ぎ若々しい肌へと導いてくれるでしょう。
レチノールの正しい使い方と注意点
レチノールは、エイジングケアやニキビケアに有効な成分です。しかし、使い方を間違えれば、肌に負担をかけたり、無効化したりしてしまいます。
使用の際は下記の3つのポイントに注意しましょう。
- 使用頻度
- レチノール使用後の保湿
- 紫外線対策
では順番に説明します。
使い始めと使用頻度について
レチノールには「レチノイド反応」と呼ばれる「赤み・かゆみ・乾燥・皮剥け」などの副作用が出る場合があります。
最低でも最初の1週間は、2〜3日に1度の頻度で使用します。そのあと、特に問題がなければ少しづつ使用量を増やしていきましょう。
商品により使用方法など異なる場合があるため、事前チェックも忘れないよう気をつけてください。
敏感肌な方は、レチノイド反応が出やすくなるため、特に注意してください。
レチノールの後の保湿方法
レチノールを使ったあとは、肌のターンオーバー促進により皮膚が薄くなり、乾燥しやすくなります。
肌を守るために、必ずしっかりと保湿することを忘れないでください。
紫外線対策の重要性
レチノールは、紫外線を浴びると効果が徐々になくなってしまいます。朝から夜かどちらかのみ使用するなら、夜の使用をおすすめします。
また夜だけの使用の場合でも、肌からレチノールがすべて消えているわけではありません。
肌は紫外線に対して過敏な状態となっているため、日中外出する際は必ず、日焼け止め・日傘・帽子などで紫外線対策をおこなってください。
レチノールクリームの選び方とおすすめブランド
たくさんあるレチノール配合のクリームの中から、商品の選び方や人気のブランドを紹介します。
肌に合った種類のレチノイドを選ぶ
レチノイドにはたくさんの種類があります。
例えば効果が高い順に
- トレチノイン
- レチノール
- 酢酸レチノール
- パルミチン酸レチノール
などがあります。
「1」のトレチノインは、シミやシワへの効果が高い医薬品です。その反面、刺激が強く副作用も出やすくなります。
「4」に近づくほど、効果は低くなります。しかし刺激が弱く、副作用も出にくいです。
敏感肌の方は、パルミチン酸レチノールが含有されているものを選ぶとよいでしょう。
パッケージに注目
レチノールは「光・熱・酸素」に弱いため、パッケージにも気をつけなければなりません。
光を浴びたり、酸素に触れたりするとレチノールが持つ効果が得られなくなります。
遮光性があり、空気に触れないような構造のパッケージを選びましょう。
人気のレチノールクリームブランド
人気のブランドを3つ紹介します。
- 資生堂バイタルパーフェクション
- IPSA
- 基礎化粧品研究所
上記「1」「2」のメーカーはどちらも資生堂グループです。資生堂はレチノールを開発したメーカーです。
資生堂グループ内にはエリクシールなど、そのほかにも多くのブランドがあり「純粋レチノール」が含有された商品がたくさんあります。
商品価格は安いものでも、5,000円以上と少し高額です。
「3」の基礎化粧品研究所が発売している「KISO(キソ) スーパーリンクルクリームVA」2,000円程度で購入できるレチノールクリームです。
プチプライスなためレチノール初心者の方にも始めやすいでしょう。
レチノールの併用方法と使い方の順番
レチノールと、ビタミンCやイニスフリー製品と併用する方法と、スキンケア用品などの使用順について解説します。
ビタミンC誘導体との併用方法
ビタミンAであるレチノールと、ビタミンCは実は相性があまりよくありません。しかしどちらも肌によい成分なため両方使いたいのが本音です。
上手く併用するためには、下記の順番を守ってください。
- ビタミンC誘導体
- レチノールを塗る
併用が心配な方は、朝にビタミンC誘導体、夜にレチノールなど使い分けしてもよいでしょう。
イニスフリーのレチノール製品との併用
【イニスフリーフリー製品と他成分・製品との併用可否一覧】
イニスフリーレチノール製品 | |
他社レチノール製品 | NG |
ビタミンC | おすすめしない |
ピーリング製品(※) | NG |
スクラブ製品(※) | NG |
保湿効果のある製品 | 併用おすすめ |
(※)レチノール製品とピーリング・スクラブ製品はどちらも角質層が薄くなり肌に炎症を起こす場合があるため、併用はできません。
化粧水・美容液・乳液の使用順番
基本的なレチノールとスキンケア製品の使用の順番は下記の通りです。
- 化粧水
- 美容液
- 乳液
- レチノール
- クリーム
レチノールは、油性成分です。スキンケアの基本は、サラサラとしたものから使用し、油分の強いものは最後に使います。
ただし、レチノール製品により、基本の順番と異なる場合があります。使用前に製品説明をチェックましょう。
まとめ
レチノールの効果や使用方法について解説しました。
レチノールの効果には
- シワやシミの改善
- ニキビの改善と予防
- 保湿効果
があり、美肌へと導いてくれる有効な成分です。しっかりと効果を感じるには2-3ヶ月の使用が必要なため、継続して使うようにしましょう。
シワやシミなどは、加齢とともに増えてきます。そのまま何もしないでいると、シワが深くなりシミも濃くなってしまうでしょう。
レチノールは安価なものから高価なものまでたくさんあります。ご自分の予算の範囲で、継続して利用できる商品を選びましょう。
今からしっかりとケアして美しい肌を目指したいですね。