適度に日焼けした肌は、健康的で元気な印象を与えますよね。しかし、淡い色のメイクが映えなかったり、そもそも色白は美しいという印象が強い日本では、肌が黒いことをコンプレックスに思う方もいらっしゃるでしょう。
本記事では、紫外線以外でも起こる肌が黒くなる原因や美白に近づく方法、くすみの取り方を紹介していきます。
肌が黒いのが気になる！黒ずみの原因は？
日焼け
肌が黒くなる主な原因は、日焼けです。
太陽に当たっていると、肌が赤くなってきますよね。この赤み、実は、肌が軽度のやけどを起こしているのです。やけどから皮膚を守ろうと、皮膚は紫外線を吸収するメラニンを大量に作り出します。この黒褐色をしたメラニンの生成が、日焼けで肌が黒くなる原因です。ただし、メラニンがなければ紫外線による肌のダメージは深刻化し、皮膚がんを発症させる可能性があるため、メラニンがただの悪者とは断言できません。
通常、肌のターンオーバーにより、メラニンは徐々に肌表面へ押し上げられて排出されるため、元の肌の色に戻ります。しかし、ターンオーバーの周期が乱れている場合や大量の紫外線を浴びた場合は、メラニンをうまく排出できず、シミやくすみのもとになってしまうことがあります。
乾燥
肌が黒くなる原因であまり知られていないものに、乾燥があります。
肌が乾燥すると、キメが荒くなり表面に小さな凹凸を形成します。この凹凸のせいで光を均一に反射できず、くすんで見えてしまうのです。また、乾燥により毛穴が広がり、影を落とすことで、全体的に暗めの印象を与えることがあります。乾燥状態が続くと、角質層が厚くなり、透明感が失われて肌表面がくすんで見えます。
乾燥した肌は、バリア機能が低下しているため、紫外線だけでなくほこりや摩擦などちょっとした外部刺激で炎症を起こし、メラニンを生成します。乾燥によりターンオーバーの周期も乱れるため、生成されたメラニンの排出も困難です。したがって、乾燥により色素沈着を起こすリスクも高まります。
血行不良
メラニンが関わっていなくても、血行不良により肌がくすんで見えることがあります。
皮膚の下にある毛細血管から血液の色が透けて見えることで、健康的な赤みが現れます。この赤みは「血色」と表現され、多少あった方が健康的で明るい印象を持ちますよね。血行が悪くなると、皮膚の下を通る血液量が減ります。その結果、血色が悪くなり青白く暗い印象を与えるのです。
また、血行不良になると、血液中を流れる栄養素や酸素の運搬が滞ります。十分な栄養素や酸素が行きわたらなければ、ターンオーバーの周期も乱れ、古くなった角質層を排出できません。
皮膚の薄い目元などが青白く見える方は、血行不良のせいでくすみが生じているのかもしれません。
肌の黒ずみを解消して美白に近づく方法
紫外線対策をする
紫外線は、日焼けや乾燥の原因となります。紫外線を防ぐことで、肌の黒さやくすみを予防できます。
日焼け止めを塗ることを習慣づけ、日傘や帽子をうまく活用して紫外線の対策をしましょう。
紫外線は、曇りの日や室内でも雲や窓を通過して私たちのもとに降り注いでいます。
外出の予定がない日も、日焼け止め入り乳液や弱めの日焼け止めを塗るとよいでしょう。外出する場合は、外出の30分前までに日焼け止めを塗ると、十分な紫外線防止効果が期待できます。
屋外レジャーやスポーツなどで長時間外にいる場合は、日焼け止めをこまめに塗りなおすことをおすすめします。海やプールなど水に濡れる場合は、ウォータープルーフの日焼け止めが便利です。
紫外線対策については、こちらの記事で詳しく解説しています。ご興味のある方は、ぜひご一読ください。
美白系の美容液を使う
美白美容液とは、メラニンの生成を抑え、沈着を抑制する効果を持った成分が含まれる美容液です。美白美容液を毎日のスキンケアに取り入れることで、肌の黒ずみやくすみの改善効果が見込めます。
ビタミンC誘導体やアルブチン、トラネキサム酸、プラセンタエキスなどが、美白効果があるとして厚生労働省に認められた主な成分です。例えば、ビタミンC誘導体にはメラニンの生成を遅くさせる働きがあることが知られています。ビタミンC自体にも美白効果がありますが、空気に触れることで分解しやすいため、安定な誘導体として販売されています。ビタミンCには美白効果に加え肌をやわらかくしたり、キメを細かくする効果があります。
美白美容液の使用方法は、通常の美容液と同じです。化粧水で肌を整えた後、メーカーが推奨する量を塗っていきます。
ターンオーバーを早める
肌のターンオーバーを早めることで、生成したメラニンが排出しやすくなります。
十分な睡眠をとったり、バランスの良い食事を心がけるなど生活習慣を改善して、ターンオーバーの周期を正常に戻すことが最も大切です。しかし、基礎化粧品の使用でもターンオーバーを促進することが可能です。
AHAやBHAと呼ばれるクエン酸やグリコール酸、サリチル酸などが含まれる化粧品は、角質層を柔らかくして剝がれやすくさせるピーリング効果があります。表面の角質層を取り除くことで、肌のターンオーバーを促します。
また、レチノールは肌表面の新陳代謝を促進します。肌表面の細胞分裂を活性化し、ターンオーバーの周期を早めることが可能です。
ターンオーバーを早める効果を持つ基礎化粧品をうまく活用し、古い角質層やメラニンの排出を促して、透明感のある肌を手に入れましょう。
白肌メイクをする
メイクの仕方で、肌の色をトーンアップさせることも可能です。
ブルー系の化粧下地を用いると、くすみを隠せて透明感がプラスできます。ブルー系下地を使用して、顔色が悪く見える場合は血色感がプラスできるパープル系の下地を使用するとよいでしょう。
また、ファンデーションに美白有効成分が配合されたものも発売されています。メイクをしながら美白ケアができるのは便利ですよね。
部分的なシミやくすみには、コンシーラーを使いましょう。ニキビ跡やそばかすなどの細かいものにはペンシルを、範囲の広いクマなどにはリキッドタイプをおすすめします。
メイクの仕上げにフェイスパウダーを使うと、パウダーによる光の拡散効果で透明感のある白い肌に見せることができます。
すぐにできるくすみの対処法
高保湿なスキンケアをする
毎日のスキンケアで十分に保湿し、乾燥を防ぐことで、くすみの改善につながります。
十分に保湿されたみずみずしい肌は、キメが細かく光を均一に反射するため、白く明るい印象を与えます。
また、乾燥によって厚くなってしまった角質層も、保湿により柔らかくすることが可能です。角質層が柔らかくなると、ターンオーバーにより古い層の排出が促されるため、くすみを減らすことができます。
クレンジングや洗顔料で肌の汚れや余分な皮脂を落としたら、化粧水や美容液、乳液でバランスよく水分と油分を補給しましょう。通常のケアに加え、シートマスクなどを時々取り入れるのもおすすめです。
温かいタオルを当てる
血行不良が引き起こすくすみには、あたたかいタオルで対策しましょう。
あたたかい蒸しタオルなどを顔に当てることで、血行の改善やリラックス効果があります。顔の血行が良くなると、健康的な赤みが生まれ、肌がトーンアップします。また、血行が良くなることでクマも改善できるため、不健康な暗い印象から抜け出せます。
リラックス効果により、睡眠の質が良くなったりストレス解消につながることもあるでしょう。良好な睡眠やストレス解消で、肌のターンオーバー周期を改善できます。
濡らしたタオルをかたく絞り、電子レンジで1分ほど温めれば蒸しタオルのできあがりです。洗顔の前に2、3分顔に乗せるとよいでしょう。
まとめ
今回は肌の黒さ、くすみの原因と対策について解説しました。
黒ずみやくすみを改善するポイントは、以下の4つです。
- 日焼け止めなどを使った紫外線対策
- 美白有効成分の入った基礎化粧品の使用
- 肌のターンオーバー周期を早める
- 日々のスキンケアでしっかりと保湿
以上の美白ケアを習慣づけて、透明感のある澄んだ肌を手に入れましょう。
参考：「化粧品成分オンライン」https://cosmetic-ingredients.org/skin-lightening-agents/
