首を見たら年齢がわかる、とはよく言われますよね。首のシワの原因は、実は加齢以外にもあります。首のシワやたるみの原因と予防法を知らなければ、実年齢より老け見えしてしまうなんてことも。
今回は、意外に人から見られている首について、シワやたるみの原因から改善方法、予防方法について解説していきます。
首のアンチエイジング、今日から始めてみませんか?
首の筋が目立つ原因は?
加齢によるたるみ
首にシワやたるみを発生させる主な原因は、加齢です。
加齢とともに、皮膚内部でのコラーゲンの生産が減少していきます。皮膚の奥に存在する真皮層というところでは、コラーゲンがネットのような繊維を形成しています。コラーゲンの減少により、ネットをうまく形成できなくなり、皮膚のハリや弾力が失われるのです。この弾力の低下が、シワやたるみを引き起こします。
さらに、加齢によって首周りの筋肉が衰えることもたるみの原因の一つです。特に、あごの下にある広頚筋(こうけいきん)の衰えにより、シワやたるみが発生します。また、顔にある表情筋の衰えによっても、首の皮膚はたるんでしまいます。
乾燥によるシワ
乾燥によっても、首にシワやたるみができてしまいます。
首の皮膚は汗腺が少ないため、汗や皮脂があまり出ません。皮脂は皮膚の乾燥を防ぐ役割を持つため、顔に比べて首は乾燥しやすい部位なのです。皮膚が乾燥すると、最表面にある角質層のキメが乱れ、凹凸ができ、それがシワとして現れます。
また、紫外線によっても皮膚のコラーゲンやエラスチンが分解され、水分を肌の内側に保つことができなくなります。紫外線も首の乾燥、そしてシワやたるみを引き起こす原因なのです。顔にはしっかり日焼け止めクリームを塗っても、首には塗り忘れてしまっている方も多いのではないでしょうか。
乾燥による首のシワは、若い方でも見られます。このシワは、ぜひとも防ぎたいですよね。
生活習慣によるシワ
日常の動作や姿勢など、生活習慣によって引き起こされるシワもあります。
長時間のスマホやパソコンの使用は、シワの原因になります。ストレートネックという言葉をご存じでしょうか。首の骨は、本来アーチ状ですが、スマホの長時間使用などにより前かがみの姿勢が続くことで、首が前に出たような状態になります。これを、ストレートネックと言います。この姿勢は、首の前側が縮んだ状態になるため、首に横ジワを刻む原因になってしまうのです。
また、高すぎる枕を使うことも、首の前側の皮膚を縮めるため、シワの原因になります。腰が沈みすぎるマットレスでも、同じことが起こるため注意が必要です。
鏡を見て、一度、自分の首を見てみましょう。横向きのシワができていたら、生活習慣が原因かもしれません。
首のシワとたるみを軽減する方法
マッサージ・ストレッチ
マッサージやストレッチで首の皮膚や筋肉を動かしたり、鍛えたりすることで、首のシワやたるみを軽減できます。ここでは、3種類のマッサージ・ストレッチ方法をご紹介します。
1)表情筋ストレッチ
腕をクロスして、両手の指の腹で左右の鎖骨を押さえたら、あごを上げて天井に向かって舌を突き出して、緩めてを繰り返します。
数回行ったら、同じ姿勢のまま、次は、舌を左右に弧を描くように動かしましょう。首の皮膚と共に、フェイスラインを引き締められます。
2)広頚筋ストレッチ
あぐらか正座で床に座ったら、右手をおしりの横の床に置き、首を軽く左側に倒します。その後、ゆっくりと天井へ目線を映しましょう。首の側面から正面にかけて広頸筋をストレッチできます。反対側も同様に行います。
3)首裏ほぐし
ストレートネックには、首裏をほぐすことが有効です。後ろから首の骨を片手で軽くつかんだら、あごを少し上げて小さく頷いたり、首を横に振ったりを繰り返します。手でつかむ個所を縦に3か所ほどに分けて行うとよいでしょう。
スキンケア
顔と同じように毎日保湿して乾燥を防ぐことでも、少しずつシワを改善できます。
首やデコルテ専用の保湿クリームや美容液を使用してもいいですし、顔に使用している化粧水やクリームを首に塗ってもよいでしょう。目元用美容液など、シワ改善効果のあるアイテムを首に使用するのもおすすめです。時々、シートマスクで保湿するのもよいでしょう。首の皮膚は薄くデリケートなため、スキンケアを行うときは、両手で包み込むように、優しく塗布します。
首の保湿をしっかり行うことで、水分を保ち、皮膚の弾力を向上できます。スキンケアというと、顔に集中してしまい首は怠りがちです。顔へのスキンケアを行うついでに、首へのスキンケアも毎日習慣づけるようにしましょう。
首のシワを予防する方法
自分の癖を見つける
ストレートネックについて、前の項で解説しましたが、日ごろの姿勢に気を付けることも首のシワやたるみ予防につながります。
ストレートネックかどうか、確かめる方法は簡単です。壁に両足のかかとが付くように立ったら、おしりと肩甲骨、肩を壁にぴったり付けます。その姿勢で、意識しなければ後頭部が壁につかない場合は、ストレートネックの疑いありです。力を入れても後頭部が壁につかない場合は、重度のストレートネックかもしれません。
デスクワークの際は、適切な高さの机や椅子を使用し、30分に1回はストレッチをしましょう。スマホの使用時間を短くするのもおすすめです。
紫外線対策をする
紫外線対策をすることで、首のシワやたるみを防ぐことができます。
首の皮膚は顔と同様に薄いため、他の体の部位と比べて紫外線の影響を強く受けます。紫外線にさらされた皮膚は、老化や乾燥を引き起こすためしっかりとガードすることが大切です。
外出時は首からデコルテにかけて、しっかり日焼け止めクリームを塗って紫外線対策を行いましょう。
日焼け止めは、時間の経過や汗などによって効果が弱まってしまいます。
海やプールなど水を浴びる可能性が高い場所に出かける時や、汗をかきやすい季節は特に、日中、日焼け止めを3時間に1回ほど塗り直すとよいでしょう。
また、帽子やスカーフなどで覆ったり、日傘を活用することもおすすめです。
枕の高さを調節する
適切な高さの枕を使うことでも、首のシワの予防になります。
理想的な寝る時の姿勢は、リラックスして立っている状態をそのまま横たわらせた姿勢だと言われています。
横向きの場合は、頭から首、背骨にかけてまっすぐに保てる姿勢です。これらの姿勢が保てる高さの枕が、理想的と言われています。
つまり、高すぎても、低すぎてもいけないということですね。高さを調節できる枕もあるので、取り入れてみてもいいかもしれません。
また、首のシワを防ぐためには、適度に寝返りを打つことも大切です。枕は、寝返りが打ちやすいように、硬すぎないものを選びましょう。
こすらないようにする
何度も言及していますが、首の皮膚は薄くデリケートです。摩擦を避けることで、シワを予防できます。
せっかく首のスキンケアを習慣づけられても、ごしごし擦るように化粧品を塗布していては逆効果です。
肌を擦ることは、乾燥を引き起こします。肌の乾燥は細かなちりめんジワと呼ばれるシワを誘発し、放っておくと大きなシワになってしまうことも。また、皮膚の摩擦は色素沈着を起こすことも知られています。
スキンケアの際はもちろん、首をマッサージするときも、マッサージオイルやクリームを付けてから行うようにしましょう。
まとめ
今回は、首のシワやたるみについて原因と対策をお話ししました。
首の老け見えを防ぐポイントは、以下の4点です。
- マッサージやスキンケアで、今あるシワを軽減
- 起きているときも、寝ているときも、姿勢に気を付ける
- 紫外線や摩擦を防ぐ
以上に気をつけて、若見えする首を手に入れましょう。